2016年12月18日 更新

ビジネスリーダーなら最低限知っておきたいマーケティングの基礎知識 アメリカ発「マーケティングオートメーション」とは何か?

昨年以降「マーケティングオートメーション」を導入する企業が増加している。「マーケティングオートメーション」とは、文字通り、マーケティング活動を自動化するもの。筆者の周囲でも、今年に入り「マーケティングオートメーションの導入を検討している」という声も聞こえてきている。この記事では「マーケティングオートメーション」の概要について解説する。

マーケティングオートメーションはアメリカで誕生した

画像素材 - PIXTA(ピクスタ)

「マーケティングオートメーション」という概念は2000年代にアメリカで生まれた。日本に入ってきたのは2013~2014年頃と思われる。

「マーケティングオートメーション」が生まれた背景は、やはり「デジタル化の進展」だ。これまでは、フェイストゥフェイスで顧客とやりとりをすることで商談を進めていたが、近年はホームページやランディングページなどをきっかけとして取引が始まることも多い。

しかし、このホームページやランディングページを訪問した潜在顧客に従来のようなアプローチ(例:アポを取って商品について説明する)をすることは非常に難しい。というのも、どの程度欲しがっているか不明だからだ。ただ情報を仕入れているだけかもしれないし、それとも本当に欲しがっているのか。興味の程度がわからないのだ。

マーケティングオートメーションとは何か?

「マーケティングオートメーション」は、デジタル領域において、見込み客の行動を分析、抱いている興味を点数化し、マーケティング活動を自動化するもの。

これまでは、ホームページやランディングページを訪問した顧客に対し、有効なマーケティング施策を講じることができなかったが、マーケティングオートメーションを導入すれば、見込み客の興味を根こそぎ把握できるのだ。

マーケティングオートメーションのプロセス

マーケティングオートメーションは4つのプロセスから構成されている。

1.ペルソナ設定
ターゲットとする顧客層を明確化するもの。個人の場合は、性別や年齢、ライフスタイル、企業の場合は、業界や商習慣などをまとめ、自社商品をどのような顧客が必要としているかしっかりとイメージする。

2.カスタマージャーニー設定
自社の顧客となり得る個人や企業(つまりペルソナ)がどのような経路を通して自社商品を購入するのか設定する。商品によってカスタマージャーニーの長さは大きく変化する。飲食店の場合は、「興味→訪問→購入」という3プロセスで完結する。しかし、フィットネスクラブの場合は、「興味→資料請求→訪問→検討→体験→購入」という6プロセスになる。

3.コミュニケーションシナリオの整理
見込み客にどのようなマーケティング施策を講じるべきか整理する。投資信託を売りたい場合は、Webサイトでわかりやすい説明をするだけでなく、セミナーを開催するなど、見込み客と直に接する必要もあるだろう。見込み客の興味の程度に応じてコミュニケーションシナリオを設定する必要がある。

4.スコアリング設計
見込み客の興味の程度を「見える化」する。例えば、下記のように設定する。そして、一定のスコア、例えば20点を超えてきた場合は、自社商品を積極的に検討している顧客と定義し、アポ取りなど各種施策を行う。

・自社ホームページ閲覧・・・1点
・自社商品概要ページ閲覧・・・3点
・資料請求ページ閲覧・・・5点

ホームページを見ているだけでは、まだ興味があるとは言えない。しかし、自社商品概要ページを見ていたらどうだろう。もしかしたら検討段階にまで入っているかもしれない。資料請求ページを閲覧している場合は、何かしらの興味を持っていると予測できる。この場合、資料請求を促すようマーケティング施策を講じることが有効だ。

営業部との連携がマーケティングオートメーションを成功に導く

一定のスコアを超えた見込み客は、営業部に引き継ぐことになる。ここで注意したいのは営業部とマーケティング部のコミュニケーションだ。

マーケティングオートメーションを実際に動かしているマーケッターは見込み客の状況をよく理解しているだろう。しかし、営業部はそうではない。せっかく収集した見込み情報だが、営業部に正しく伝わらないと適正なマーケティング施策を講じることができない。マーケティングオートメーションはあくまでツールであり、成功の鍵は結局のところ、アナログなコミュニケーションにある。

マーケッターでなくても注目したいマーケティングオートメーション

今年はマーケティングオートメーション元年とも言われる。マーケティングオートメーションは、これまで煩雑化していたマーケティング活動を整理し、見込み客に対し有効なマーケティング施策を講じることができる。

もしあなたが現在アナログな世界で生きていても、もはやデジタル領域の進化は無視できないレベルまで来ている。マーケティングオートメーションを導入する企業はより一層増加すると予想されるだけに、今後の展開を注視すべきだ。
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楠山拓己 楠山拓己

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