2017年11月16日 更新

エリートでなくとも活躍できるワイルドスマートな働き方ーVol.1 経歴エリートはもはやVUCAでは通用しない!

世の中にはどこでも働ける、そしてどこへ行っても高い評価を得るというたくましい人達がいる。これは誰もが憧れる働き方だが、このような人達の共通点は何だろうか?

グラウンドワーク・パートナーズ株式会社 代表取締役 野崎大輔

グラウンドワーク・パートナーズ株式会社 代表取締役 野崎大輔
ムードビルディングと人材育成基礎工事という手法により、人が育つ組織風土の醸成を行う組織再生専門家として活動している。3年以内に社員の定着率が向上し、社員数が2倍に増員、業績が3倍になるなど多くの企業を成長させた実績を持つ。

働き方改革により広がる労働格差

 政府は「一億総活躍社会」として働き方改革を提唱している。労働力人口も減少し、今後はますます売り手市場となり、企業は人材確保に苦しむ状況が続くだろう。

 労働者にとっては、売り手市場となるわけだからその気になれば職場は選び放題ということになる。

 しかし現実はそうは甘くはない。企業も人は欲しいが、誰でもいいわけではない。売り手市場となっても誰もが希望する仕事にありつけるというわけではないのだ。現に正社員になりたくてもなれない人は多い。

 私は働き方改革によって労働者の労働格差が広がると思っている。労働格差とは個々の生産性により、仕事の質と量に差が出て、働ける職場の選択範囲と処遇に差が出ることを言う。

 働き方改革は企業には労働時間の配慮や働きやすい環境作りが課題となり、労働者側には個々の生産性の向上が課題となる。

 誰でもできるような仕事はシステム化され機械に流れていく。そのため代替がきく仕事で生産性が低い人の仕事はどんどん減っていき、当然ながら給料も下がっていくだろう。

VUCAでは経歴エリートは通用しない

 今はVUCA(ブーカ)の時代と言われている。

 VUCA(ブーカ)とは、
 Volatility  (変動性・不安定さ)
 Uncertainty(不確実性・不確定さ)
 Complexity (複雑性)
 Ambiguity (曖昧性・不明確さ)
 の頭文字を取って作られた単語で「予測不能な状態」を意味する。

 予測不能な状態では、今まで通用していた必勝パターンが通用しなくなる。しかもいきなりやってきたり、短いサイクルで変わっていく。ビジネスや経済を取り巻く環境が複雑さを増し、将来の予測が困難な状況にあるのだ。

 高学歴で一流企業に勤めているいわゆる経歴エリートであっても安泰というわけではない。大企業であっても倒産や、買収されたことによって辞めなければならないということもあるからだ。

 不測の事態であっても会社から「君は必要だから残ってくれ」と請われる人、他社から引き抜かれてすぐに仕事が決まる人、ダンボールに自分の荷物を入れて会社を出ていく人と道は分かれる。

 経歴エリートの中でも、今の会社では活躍しているけれど転職したら使えないと期待外れの扱いをされる「ガッカリ人材」になる人もいる。

 キャリア形成の一環で資格を取る人もいる。仕事に活かせる資格なら良いと思うが、実際のところ取っても活かせている人は少ない。

 士業系の資格は勤務よりむしろ独立して活かせることが多く、勤務している場合は資格より必要なのは実務能力だ。私自身も特定社会保険労務士の資格を持ちながら会社の人事部に勤務していたが、資格は身分証明書くらいの扱いだったと思う。

 それに毎年何千、何万人単位で資格合格者が出るのだから、取るのは難しかったとしても、取った途端にコモディティ化の波にさらされていく。

 もはや高学歴、有名企業勤務、資格を持った従来の経歴エリートだけでは通用しない。これらを全て脱ぎ捨てて裸になった時に勝負できるかどうかが試される。

予測不能な時代を生き抜くために必要なWild Smart

 このようにVUCAの時代に働き方改革、AIの加速化が進むビジネスのフィールドでは、学歴、資格、会社の看板はそれほど役に立たず、別の力が必要とされる。それがWild Smart(以下 ワイルドスマート)である。

 私はワイルドスマートとは
「どのような環境でも生きていける知力と行動力」
と定義している。

 簡単に言うと「会社が倒産しても状況を打開して食っていける」ということだ。すぐに新しい仕事を見つけるかもしれないし、独立起業するかもしれない。そして新たな環境でもすぐに適応していけるのだ。

 大企業はあらゆるものがそろっている。人員も余力はあるし、物もそろっている、環境は整っているので恵まれているのだ。

 しかし子会社に出向することになったり、全く畑違いの部門に異動しなければならないこともある。慣れない環境で働かなければならない状況はいつ来るか分からない。グローバル企業ともなれば海外への転勤の場合もワイルドスマートが必要となるだろう。現地で馴染めずにうつ病になって帰国を余儀なくされる人もいるのだから。

 中小企業は経営資源が潤沢にあるわけではなく、足りない状況の中で事業活動をしている。だから中小企業で働くにはワイルドスマートがなければ難しいのかもしれない

 ワイルドスマートは学校の勉強ができる頭の良さとは違うものだ。勉強ができたり、地頭が良いに越したことはないが、そうでなかったとしてもその気になれば後天的に身につけられるものだと考えている。

 ワイルドスマートをどのように身につけていくのかを次回書いていこうと思う。
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野崎 大輔 野崎 大輔

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